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ラスモルタル外壁の良さを見直す。

  • 2019.11 |

熊本地震の発生以来、被災した様々な住宅を見てきた。今回は、外壁の補修をテーマにラスモルタルについて考えてみたい。
昔は外壁といえばラスモルタルの住宅がほとんどだった。しかし現在は工期短縮ができ、コストが抑えられる、サイディング材が主流になってきている。
地震被害では外壁が剥がれると、壁の中の筋交いが折れたり、間柱が飛び出したりする。
サイディング材の外壁では、施工段階で通気金具やジョイント部分をコーティング処理するため、良くも悪くもその被害が表面に見えづらい。対してラスモルタル外壁の場合は、ヒビ割れるので被害が表面化しやすく、建物に対してどのように力が加わったかわかりやすいともいえる。
補修の場合でも対照的だ。サイディング材の場合、割れたときは同じ色、同じデザインのものを入手できれば取り替えで済む。しかし築年数が長いと同じサイディング材の入手は困難で、全面張り替えのケースがほとんどだ。その点、ラスモルタル外壁の場合は、左官さんが塗装するので築年数に関係なく補修ができる。
ラスモルタル外壁の魅力を端的にいえば、丈夫で綺麗で長持ちするということ。ベテランの左官さんに「モルタルとは?」と訊ねると、面白い表現で答えてくれた。「モルタルは鉄にもなるし、豆腐にもなる」。とても納得させられる。ラスモルタル外壁は、作る人によって強度が違うし、コテムラはもちろん、建物の見え方が違ってくるということ。その特徴に配慮しながら、伝統的なラスモルタル外壁の魅力をもっと広めていきたいと思う。

(住まいの提案 熊本。14号 家づくりの舞台裏 掲載)