木の持っている良さを伝えたい。
- 2019.11 |
木とは、自分にとって魅力のある物。木は種類もいろいろ。堅木になればどこか寒く感じるがキズがつきにくい。柔らかい木はキズがつきやすいが、どこか暖かく感じる。家づく
りにおいても材質によって使い分けができる。
家の中で木が見えていると、気分的にも落ち着くような気がする。例えば、造作と既製品を比べてみると全然違う。性能でいうと既製品も文句なしに素晴らしい。引き戸は、強く開けても、ドンとならずにゆっくりと吸収してくれるし、自動で閉まってくれたりする。でもやっぱり、自分は造作の方が好きだ。職人さんが作る世界に一つだけの物。何といっても自分好みの形や材質にオーダーメイドすることができる。家具でいえば、自分の生活習慣に応じて、引出しや開き戸にすることも、大きさもミリ単位で作ることが可能になる。
外壁や玄関ドアに木を使っていると、つい自然に目がいってしまい、かっこいいなと思う。ウッドデッキの素材でもそうだ。人工木材や樹脂製といったデッキ材は色あせや腐る心配がなく、メンテナンス面もしっかりしている。でも、その素材であれば寒くなればなるほど、自分は腰を据えて座る気にはなれない。色褪せてしまったり、腐ってもいいので、デッキは木でつくりたい。
木は生きているので、膨張したり、乾燥したり、メンテナンスも大変。だけど、やっぱり木は良い。木の持つ良さをこれからも自分なりに伝えていけたらいいなと思う。
(住まいの提案 熊本。13号 家づくりの舞台裏 掲載)