ついに自宅リフォームを決行した。限られた間取りでのリフォーム工事。できること、できないこと、やりたいこと、やれないこと…計画を整理し、目標を3つ掲げた。第一に「1
階に寝室」。階段を上って寝室に行くことを不便に感じていた。平屋への憧れもあった。
第二に「奥さんのキッチン」。家族を見ながら料理がしたい。扉を閉めて隠せる収納。パンドリーもほしいとのこと。制限のある空間で可能だろうか？第三に「居心地いいLDK」。家の中 で一番過ごす場所。リラックスして食事やお酒を楽しみたい。
家で生活しながらリフォームがスタート。侮日風景が変わっていくのが楽しくてしょうがなかった。
ただし、工事が進むにつれて居住スペースが限られていった。最後は8畳一間で全員が生活した。日頃は工事する立場だが、工事中の家での生活がここまでしんどいとは思ってなかった。お客さん側の気持ちがわかった。この経験を糧に今まで以上にいろんなことを考え、生活しやすい環境をつくりつつ、リフォーム工事を行いたいと思った。
約1ヵ月のリフォーム工事を終えた。目標は達成できた。生まれ変わった住まいは、とても 居心地がいい。家族のみんなも快適に生活しているように見える。殿は大好きな左官さんに漆喰で仕上げてもらった。自分はタバコを吸うのだが、リフォ ーム後は換気扇がなくても匂いが気にならない。漆喰のおかげだ。今同のリフォームで学ぶことが多分にあった。今は家に帰るのがとても楽しみだ。

(住まいの提案　熊本。12号　家づくりの舞台裏 掲載)