一般的な2階建て住宅で、寝室や子供部屋といったプライベートルームを2階にをゆったりと確保してもまだスペースが余る場合、さらにゆったりと収納を確保することもできる。

しかしその反面、2階建て住宅も設計によっては1階に収納を充分に確保出来ないことがあり、片付けにくく散らかりやすい家になるなど、生活動線が悪くなり、生活しにくい家になってしまう傾向にある。

建築コストをアップさせることなく最小限の予算で、より使いやすくより住みやすい家をつくることは、非常に大切な要素となる。

1階に部屋や収納が多くあった方が、住み始めた時も、そして将来的にも間違いなくずっと使いやすく住みやすい。

建築コストを抑えていく中で廊下の存在はどうでしょうか。廊下をつくればドアの数が必然的に増えることになるので、ドアの数だけコストアップする。

次に子供部屋は面積を最小限におさえ、出来ることなら1階につくることをオススメしたい。子供が小さい時は１階で一緒に過ごすことができて、のちに大きくなって家を巣立った後も、元子供部屋を自分の趣味の部屋やプライベートルームとしても使うことができる。

そして寝室も無駄に広げる必要はない。ウォークインクローゼットがセットになっている場合が多く、衣類や布団などは全て収納できるし、タンスや鏡台といった家具も今はほぼないところが多い。この廊下・子供部屋・寝室の3要素を見つめ直すだけでもコストを大幅にカットすることが出来る。平屋の実現も充分に可能になってくるのでは。

(住まいの提案　熊本。22号　家づくりの舞台裏  掲載)